FLCLプログレを見たけど本当に無理だった話

プログレ見てきた。
標題のとおり、ディス記事です。
苦手なら回避してくださいね。


簡単に言うなら、

FLCLじゃなければオルタナより面白かったけど、FLCLだからオルタナよりも遥かに無理の無理だった。

話や演出はオルタナより面白かった。
それでも途中から間延びして退屈さを感じたし、ラハルとジンユの戦闘シーンも一回目から新鮮味がなくて飽きがあった。

でも、FLCLの続編だと言われたらオルタナの方がまだ理解できると思う。
オルタナはまだ言い訳ができるし、スピンオフとしてはまとめられる。でもプログレはそれができないから本当に救いがない。

こんな形で、ハル子もアトムスクもカンチも見たくなかったの一言に尽きる。
最後の眉毛の話とかトドメを刺しに来てるのかと思った。何故わざわざ言い訳ができない状況に追い込むのか理解できない。

あと林原さんは確かに良かったんだけど、片割れだから声優が異なる設定だと思ってたので、もうあのハル子は戻ってこない現実が辛すぎた。
ついでに、単純に絵柄の問題としても、髪とか線がなよなよしてるのもなんかダメだった。これは制作ではなく、私の問題だけど。

ついでに、これはオルタナのカナのN.Oにより飛ばされて二つに裂かれて~~で明らかにオルタナから続いてるわけだけど、ますます「オルタナの意味あった???」にならざるを得ない。

てか、わりと悲しみの涙が出たレベル。

強いて言えば、井出がカンチとして戦うところは、ナオタを彷彿させて良かった。
あと、女の子が総じて可愛かった。

そんな感じ。

フリクリオルタナを観た~オルタナティブでnever knows bestで叫べ17歳な話~

※ゴミのように長文です。
※キャラ名変換してません。
※うろ覚え多すぎます。
※ちゃんと校正してません。


フリクリオルタナを観てきた。
ぐるなびを見た!)

フリクリOVAを観たのは小学生の頃で、きちんと見直したのは高校生くらいの時。ウエダハジメ氏の漫画を買ったのも大体その頃。大学生の頃に再度読み直したし見直した、気がする。

それで、この2018年に映画化すると聞いたものだから観に行ったわけなんだけど、情報は昨年の段階で知っていたのに忘れていて上映してから思い出した。なんという不覚。

それはそれとして、全体的な感想としては「悪くはなかったんだけど、『フリクリ』という名前は要らなかった気がする」です。
「公式の二次創作」という感じかもしれない。

もうかれこれ数年観てないから、前作のことを正直はっきりとは覚えていないんだけど、それでも比べてしまうのは仕方ないと思われる。

フリクリっていうと、
・画面の情報量が多すぎる、うるさい、故の視覚的爽快感
・楽曲
・ストーリー
というざっくりとした印象がある。

初めて見たとき、視覚演出がともかくすごくて、まるでジェットコースターに乗っているかのような感覚を得られた。作中で「この演出辛い」ってツッコミ入ってたのもよく覚えている。
それを漫画で表現してるウエダハジメ氏は本当にすごい、ほんと。

それで、オルタナはどうだったかというと、なんていうか、「おしゃんてぃー」だな、という印象。
それ以上でも以下でもなかった。個人的には、せっかく映画館の大きなスクリーンで観れるのだから、もはや前作を上映してくれとか思ってしまった。
ごめんなさい、DVDで事足りた。

楽曲は前作の記憶が曖昧なので割愛。
音響に関しては、ロケット作ってるときの作業音が後部座席から聞こえてきたものだから、「おい誰だよコンビニの袋ガサガサしてる奴!さっきTOHOシネマズさんが注意してただろ!!」と誤認した。映画だった。ほんとまじごめん。


ストーリーはなんかうーん……うーん……?だったんだけど、一晩経ったら腑に落ちたところがある。

ざっくり感想をまとめると、
・ハル子が常識的すぎる
・結局これはハッピーエンドなのか
といった感じ。

前作では、「普通でないことは起こらない」と達観し、ラストまでナオタだけが変わらなかった。
ナオタだけは、どんなに日常が破壊されようと「当たり前」の中で生きて、きっとこれからも酸っぱいものは苦手で、いつの間にかたっくんですらなくなり、空を飛べるベスパがあってもどこにも行けない。
そういう奴だった、と思う。

今回も同じ。何なら演出も同じ。
主人公(ナオタとカナ)が騙る言葉は、プロローグとエピローグで全く変わらない。

カナは女子高生。友達のもっさん、ひじりー、ペッツとごく普通の日常を送っている。
前半、この四人が駄弁るシーンが長くてちょっと退屈だった。それも必要なのは分かっていたけれど、それでも「フリクリ」を求めて見ていたわけだからそりゃ辛い。
いろいろあってカナは3人と衝突していくわけだけど、この衝突によって、カナという人間性が分かっていく。

カナは3人と衝突する度に「友達なんだから」「友達でしょ」とそれが至極当たり前のように言う。観ていてものすごく引っ掛かったし、実際にカナがこの発言をすると、3人は冷めた対応をしていたように思う。

カナの友達という関係性への拘りの原因は、病弱だったために、友達がいなくて寂しい思いをしていたことに起因することが後に判明するわけだが。

カナは「理想(当たり前)の友達の姿」「理想(当たり前)の高校生の姿」を持っていて、その「枠」の中で生きている。
前者は、「友達だから何でも言ってよ!」「友達だから応援させてよ!」といった発言から。
後者は、進路希望調査書に対し「普通の高校生じゃ決められない(ちょっとうろ覚え)」との発言や、パステルカラーの「いかにも女子高生っぽい」ネイルに何度も目を落とすことなどから。
ネイルが女子高生らしいというのは、ネイルをすることそのものの行為は大人の女性への憧れで背伸びをしている、しかしながら、大人になりきれないからチープで可愛らしい(子供っぽい)パステルカラー一色を塗っている、ということもあるかと思われる。
ともかく、カナには「理想(当たり前)のセブンティーン」という価値観があったはずだ。

カナと他の3人の明確な違いは、この「枠」だと思う。

ひじりーは、「女子高生」から脱して、大学生と付き合い、建前と本音を学んで、お洒落をして、失恋を経験した。
ひじりーのネイルは、ネイルサロンで手入れされたような大人びたデザインで、カナとは対照的だ。ひじりーが失恋騒動の後、爪をへし折る場面があるが、だからといってカナと同じ立場になったわけではない。
ひじりーは、女子高生から脱して、大人を経験したことを踏まえて、「自分で選択して」女子高生であることを認めたのだ。
だから、辛いケバブを美味しいと思えた。
このあたり、前作のニナモリっぽいですね。

もっさんは、かなり分かりやすく、夢を見つけて自立をした。
ペッツは、友達との日常を捨て、家族と共に火星に行くことを選択した。

3人は皆「選択」をして、「当たり前」から抜け出しているのである。

カナ一人だけが「選択」できなかった。
選択できないから、他人の夢に足を突っ込んで、自分勝手な達成感を得て満足してしまう。
空虚な達成感で、このまま変わる必要はないと思ってしまう。
そして、きっとこの行為すら、「理想のセブンティーン」の範疇なのである。「友達の夢を助ける私」で完結してしまう。自分は空っぽなのに。
特にもっさんのプロ意識(本気)に対して「頑張ったんだから良いじゃん」と言ったときには、分かってはいても「アアアアアア~~」となってしまった。もっさんは「結果が出せなきゃ意味がない」って分かってるんですよ。もっさんは、女子高生じゃなくて、大人の世界で戦っているんです。でも、カナにはそれが分からない。いや、分かっていてもどうにもできないと思い込んでいるから「当たり前の女子高生」の言葉しかかけられない。


こういったカナの前に現れたのがハル子である。
今作のハル子は何故だかとても常識的に見えて、ただの「良い人」みたいになっていた。そこにものすごく違和感がある。
なんていうか、「突然出て来て助言する奴(ポプテピ)」な感じ。

これはハル子が何故カナに関わるのかにも絡むと思われる。
ちなみに、この件に関しては、アトムスクに関わるから、という見解も他所で見受けられたが、個人的にはそれとは異なる。

いろいろ考えて、ハル子はハル子ではないのではと思った点がある。

今作のハル子の行動は以下のとおり。

・ひじりーの彼氏を誘惑する(結果的にこれで別れ話が出た)、彼氏を殴り飛ばす
・選ばれなかったもっさんの衣装を着てランウェイを歩く
・佐々木に迫る
・ペッツを取り込んだ敵を倒す
・世界が終わる間際にカナに発破をかける

など。

また、ハル子の作中でのハッピーエンドに対する発言も気になるところ。
それで、上記のハル子の行動は、どうにも「カナにとって都合の良いハッピーエンド」となっているのではないかと思う。
さらに言えば、カナにとっての「枠を超えた本当の理想のカナ」なのではないかと思った。

ひじりーの彼氏がちょっと胡散臭くてあまり良くないことはそれとなく分かってはいたし、もしもカナが圧倒的な魅力をもって彼氏の気を引いてひじりーと別れさせることができたら。ひじりーの代わりに、常識を超えて彼氏をぶん殴ることができたら。

カナは純粋にもっさんの衣装を評価してたのもあったし、もしもカナが圧倒的なオーラと容姿をもってランウェイを歩いてステージをめちゃくちゃにできたら。作品の良さを観客に知らしめることができたら。

佐々木に対して積極的になれて、ひじりーみたいに恋ができたのなら。

そして、何よりも女子高生を消費するのではなくて、本気になって、ペッツを助けることができたなら。

きっと全てはカナの願望で、でも、同時にそれが叶わないこともハル子は示唆していた。というか、それはカナ自身の悟りだと思う。

「(ケバブに対して)子供には辛すぎたかな(うろ覚え)」
「(佐々木の件で)恋愛はまだ早いんじゃない、見合わない(うろ覚え)」
「(ペッツに対して)火星、本当に行くんだ(うろ覚え)」

など。
ハル子はカナに都合のよい行動をするにも関わらず、必ず諦めさせるような言葉を投げてくる。

それで、これこそ「Never knows best」なのではないかと思ったわけだ。

本当は、ひじりーやもっさんやペッツのように、「当たり前」「女子高生」という枠から脱して、ハル子のようにぶつかって生きたい。でも、自分はそんなことはできないはずだから、「当たり前の女子高生、当たり前のセブンティーン」にいたい、せめてそれを維持したい。
だからこそ、最後の「叫べ17歳!」なわけなのだと思う。

前作のまみみは、Never knows bestの煙草を吸ってたわけだけど、紆余曲折を経て、たっくんから解放された。じゃあ、カナはどうか。

最終的に、カナはN.O能力を使うわけだけど。
正直、これが本当にハッピーエンドだったのかは個人的には謎。

カナは上手くまとまらない言葉を発していたが(正直、間延びしてた感じがしたけど)、最終的には「ペッツ大好きだよ」と叫ぶ。
それまで「友達だから」行動をしていたカナが、初めて「好きだから」何かしたわけで。
今まで、ひじりーにしてももっさんにしてもペッツにしても、全部「好きだから」とか「大切だから」ではなく、「友達だから」の行動だった。だからこそ、この「ペッツ大好きだよ」からのN.O能力の発動は「当たり前」を超えた初めてのオルタナティブ(選択)だったのではないか。

と、思いたい反面、

「友達なら、ただの女子高生なら、きっとここで叫んで友達を大好きだと叫ぶのではないか?」故の行動だったのかもしれない、という穿った見方をしてしまう。
だから、ペッツがいなくなっても、また3人で「当たり前」の日常に戻ったのではないかとも見えてしまう。
とはいえ、ある意味友達を切り捨てたことになるのだから、カナにとってはどちらにせよ大きな決断であったことに違いはない。それが、健康的かそうでないかの問題で。

ところで、今作の表現はいささか露骨に感じるところが多々あった。

政治家のニュースが背景に溶け込んだ世界で、カナはいつも通り、何一つ変わらない生活をして、焦る様子もない。
世界が目まぐるしく変わっていくなかで、主人公は変わらない、変わろうとしない。というのは、前作も同じだったが。
前作では、ナオタの周りはもっと直接的に、ハル子やその他によって引っ掻き回らされていた。というか、まともな人が少なかった。そこに面白さがあったように思うのだけれど、今作は露骨、というか、異様さが目立ちすぎていたように感じる。
また、最後に蕎麦屋で辛子をぶちこまなかった(笑)シーンもやっぱり露骨だった。
なんというか、全体を通してこの露骨さがちょっと気持ち悪く感じてしまった。


ちなみに、カナはこんな風に描かれているけど、個人的には共感できる。
女子高生に限らず、どんな属性にも平均的な像というものは存在するし、それはあらゆるヒト、モノから絶え間なく生み出され続ける。特に、女子高生というのは、かなり。
ヒトやモノが作り上げた「当たり前」が、病気によって与えられなかったカナにとっては、自分が見聞きしたキラキラの女子高生が羨ましくて、自分もそこにいきたいという思いが強かったのだと思います。
病気でなくとも、様々な理由から、自分が見聞きして平均して思いを馳せる世界に憧れて、必死でそこにいこう、維持しようとする人はいるのでは。かくいう自分も思い当たるところがあります。

ま、それはそれとして。


そろそろテキトーなまとめとして、
結果的に、オルタナということとNever knows bestということと、叫べ17歳なことはわかった、ことにする。


取り敢えず、Amazon primeフリクリオリジナルが来たからそれを見るし、家にあるウエダハジメ氏の漫画を読むよ。
PS4買ったからそれで見るよ。
PCをHDMIでもできるけどさ。


ところで、ストーリーはそんな感じだったけど、ハル子のキャラデザとヘアスタイルが最高だった。めっちゃカッコいいしめっちゃ可愛い。正直それだけで価値があるよほんと。

あとやっぱ声優さんが最高、ありがとう神。
次作は林原めぐみさんに変わってしまうので、いや林原めぐみさんももちろん良いのだけれど、複雑なあれですよ。片割れらしいからハル子であってハル子じゃないんだろうけど。

ついでに、グッズがなんか微妙なラインナップしかなかったのが……もうちょい頑張ってほしかった……小学生ならカナとペッツのヘアピン買ったかなあ(笑)


取り敢えず、総体的には、良かった、と思う。
次もちゃんと見るよ……。

最後に、

明日が昨日の寄せ集めでも、昨日が空白なら寄せ集めることもできないんだぞ!
空白を寄せ集めて空白を寄せ集めた明日を迎えるからずっと空白のままなんだぞ!!

そういうとこやで(ブーメラン)。


以上です。
ありがとうございました。